リコール説・佐藤幸治説  
             
            
            
              
                
                  <1>79Vは、「前項の場合において、投票者の多数が裁判官の罷免を可とするときは、その裁判官は、罷免される」と規定し、これと併せて同Uの規定を見るときは、既に任命された者に対する罷免の制度として位置づけるほかない。 
                  <2>同Uは、1度審査投票をした後、さらに10年を経て再び国民審査に付することを規定しているが、もし、国民審査が単なる任命手続であるとすれば、このことは1回の投票によって完成された任命を繰り返し完成させることにならざるを得ない。 
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                  □思うに、最高裁判所が、規則制定権(77)や下級裁判所裁判官の指名権(80)を有するとともに、拘束力ある判決をなす立場にあり、また、何よりも違憲審査権を行使する終審裁判所で(81)、格別の憲法保障機能を託されていることを考慮するならば、憲法が特に最高裁判所裁判官の適否について有権者団に判断させることにしたのには積極的な意義がある。 
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                  □従って、本質的には一種のリコールとみるべきと解する。
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             任命行為完結確定説  
             
             
             
             リコールと任命行為の完結確定併有説  
             
             
             
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