行政書士
鴨志田 勉
初回メール相談条件付無料24時間OKの法務事務所です!
◆最新ニュース◆ ◆お問い合わせ◆ ◆必見☆☆☆リンク集◆ ◆プロフィール◆

GM食品



Prologue

■■
□GM食品とは?

■■
□GM食品とは、遺伝子組み換え食品のことです。と言われてもピンと来ない方も多いでしょうから、まずは下のチャートを見て概要をつかんで下さい。




Chart


■Chart<1>■

要性 vs 容性
 ↑       対人
 チェック     
対環境

■Chart<2>■

費者 vs 企業
   
民(途上国)

■Chart<3>■

農業進国 vs 農業上国




世界中で承認されているGM農作物
<1999.9.現在>

国名 アメリカ カナダ EU オーストラリア ブラジル 南アフリカ 日本 世界
承認数 34〜 30〜 11 1 1 1 22 100〜



GM食品の必要性


■1■
□人口爆発による食糧不足

<1>開発途上国の貧困層に食糧供給
<2>世界の貧困層、特に、現在農業に不適な地域に住む人々にとって有益

■具体例1■
□病害虫耐性のイネ、更にβ-カロチンを含むイネ(ベータカロチンは人間の体内で、ビタミンAに分解される)
     ↑
 開発途上国では、1億8000万人もの子供が、ビタミンA不足に悩まされ、毎年200万人が、ビタミンA不足で、死亡している。イネに異なる遺伝子を挿入すると、鉄分の含量を3倍に増やすことができる。世界中で、約20億人が、鉄分の不足から起こる貧血症に悩んでいる。

■具体例2■
□アルミニウム耐性イネ
     ↑
 熱帯の広範囲にわたる立ち枯れの原因となる、土壌毒性成分であるアルミニウムに対する耐性を増加させるために、イネとメイズに遺伝子を挿入。

■具体例3■
□長期冠水に耐えるイネ
     ↑
 アジアの長期間に渡る冠水時にも、生存するのに役立つ2つの遺伝子をイネに挿入


■2■
□除草剤耐性

▼定義▼
▽耐性とは、病原菌などの,ある種の薬に耐えて生きる性質

▼効果▼
<1>増収
<2>投入資源の減少
<3>コスト減
<4>農家の作業時間節約
<5>土壌・水質の改善
<6>野生生態系の環境改善


■3■
害虫抵抗性□

▼効果▼
<1>増収
<2>投入資源の減少
<3>殺虫剤使用料の減少
<4>食料の安全性を高める





GM食品の許容性

■■
□確かに、世の中に100%安全なものはないが・・・。
     ↓
■■
□以下、<1>対人、<2>対環境、<3>対(発展途上国)農民、に分けて検討してみます。

<1>対人

■1■
□実質的同等性

▼定義▼
▽栄養価と安全性が現在の品種と同等であること

▼視点▼
<1>主要な栄養素が同レベルか?
<2>反栄養素が同レベルか?
<3>新しい品種はその食品を何らかの形で変容させるか?
<4>食品はどのように使用され、消費されるのか?
     ↓もっとも
■■
□これは、最低限の安全性を図る指標にすぎない。

■2■
□発現したタンパク質の安全性

▼視点▼
<1>そのタンパク質は食品として使用された歴史があるか?
<2>その組成、機能は?
<3>消費された後、どうなるか?


■3■
□アレルギー誘発性

■4■
□抗生物質耐性

■5■
□潜在的リスク

<2>対環境

■1■
□雑草化の可能性

■2■
□交雑性

▼定義▼
▽交雑とは、異種の生物を交配させること

■3■
□抵抗性害虫の可能性

▼定義▼
▽抵抗性害虫とは、抵抗力を増進させた害虫

■4■
□対象外の昆虫や植物に対してあるかもしれない影響


■5■
□潜在的リスク

<3>対(発展途上国)農民

■1■
□食料・農業の(先進国)企業支配可能性


■2■
□発展途上国の貧困な農民や種子業者と、巨大企業との間で、不平等な交渉関係が結ばれる危険性


■3■
□ターミネーター種子の弊害

▼定義▼
▽ターミネーターテクノロジーとは、遺伝子操作により、農業種子の不稔性を招く技術のこと。つまり、ターミネーター種子は、1回稔ったら翌年稔ることはなく、農家は、また同種子を同種子生産者から購入しなければならなくなる。現在、実用化はされていないとのことだが、・・・

▼デメリット▼
<1>同種子生産企業による途上国農家の支配
<2>従来の種子生産者を阻害

▼メリット▼
<1>環境破壊防止?

▼具体例▼
▽例えば、遺伝子操作により早期成長サケをつくったとする。それを誤って一般環境に放してしまったときでも、同技術によって1代限りで消滅し、環境破壊を防げる?




今後の具体的対策・検討事項

■1■
GM食品の必要性にて掲げてきた事項のチェックをすること


■2■
□GM食品の人・環境に与える影響に関して、監視していくこと(長期テスト継続)


■3■
□GM食品の人・環境に与える影響に関して、情報公開していくこと(透明性確保)


■4■
□GM食品の人・環境に与える影響に関して、公開の討論をしていくこと


■5■
□消費者の知る権利、選択の自由のために、GM食品かどうかの表示を求めていくこと

▼論点▼
<1>どこまで表示を求めるか
<2>プロセスの表示まで求めるか

▼視点▼
<1>コストはだれが負担するか
<2>表示スペースの問題
<3>表示するデメリットにも考慮


■6■
□途上国のの人々と、対等なパートナーとして交渉すること




Epilogue

■■
□感情論を捨て、無知な自分を反省し、GM食品をどの程度認めていくのか、認めるとして、その具体的な基準は何かを考えましょう!